北陸大学教職員組合ニュース229号(2005.09.20発行)



組合設立10周年記念講演会・パーティー開催さる



 北陸大学教職員組合設立10周年を記念して、講演会とパーティーとが92日(金)に開催されました。場所は、10年前に組合設立のための大会が行われたKKRホテル金沢(当時はKKR会館加賀)でした。

 まず、630分から、日本私立大学教職員組合連合書記長片山信之氏によって「組合運動と大学」と題して約1時間の講演が行われました。同氏は30年近くにわたって全国の私立大学の組合運動と関わってこられ、講演では、その豊富な経験から、特に現在の北陸大学と類似の状況下の大学の具体例が示され、本学における今後の組合運動を考える上できわめて示唆することの多い内容となりました。片山氏は、現在の北陸大学が再生するためには、組合が大きな鍵を握っているとし、組合は組合で組合員の拡大と組合運動の充実を図る一方、教授会も大学当局に対して積極的発信をし、組合と連携して大学の理事会を動かしていけるような状態を作り出すことの重要性を繰り返し強調しました。大学の柱はまずは教授会――教員組織――であり、教授会の力と相俟ってこそ組合運動は真に有効な組合運動たりえるということです。最後に、片山氏から日本私大教連は全面的な支援を北陸大学教職員組合に対して行うという表明がされて、Q&Aのあと、講演会は終わりました。

 次に、講演会の隣の部屋でパーティーとなり、佐倉委員長があいさつをして組合員の団結と支持を訴えたあと、組合の初代の執行委員長である土屋先生の発声で乾杯となりました。その後、歓談に移り、その合間に駆けつけていただいた来賓の方々からの祝辞がありました。越浦元学長そして島崎元執行委員長からは北陸大学正常化に対する熱い思いを込めたことばがあり、独法化で揺れる金沢大学の教職員組合石黒書記次長からは共闘を訴えるスピーチがありました。さらに、法学部の学生の父母の一人である森一敏氏からは「息子を北陸大学に入れたのは労働組合があったからです」という、ご子息入学時のエピソードの披露がありました。そして最後に、日本私大教連の三宅書記局次長から「北陸大学にはこれだけの教職員組合があります。大学を再生できないはずがありません。私たちとともにがんばってください」という力強い激励のことばをいただきました。

 締めくくりとして岡野書記長が来賓の方々に感謝の意を表明した後、今後の支援を依頼し、また、これまで以上にさらに組合員が一丸となって志を維持していくことの重要性を訴えて会は終わりました。



  団体交渉報告

 平成17914日(水)に今年度の第3回団体交渉(通算第106回)が開催されました。今回の団交は河島学長が直接の責任者としてかかわっている議題が中心であったので出席を求めました。しかし、学長は団交に出席しませんでした。

組合員に対する雇用条件の変更通告書について

これは、組合ニュース228号でもお知らせしたように、河島学長が、ある組合員に対して一方的な雇用条件の変更を通告書という形で突きつけ、その条件に応じなければ「平成19331日をもって、貴職との雇用契約を終了せざるを得ない状況にある」としたものです。これは明らかに労働条件に関わる重要事項ですから団交の対象となりますが、松村労務担当理事は、この件は該当組合員が「すでに面談の席で同意したものであると聞いている」と主張し、通告書の内容は団交事項ではないとして、交渉を拒否しました。また、組合が、面談をした学長自身の団交出席を求めたことに対しても「自分が承っているから必要ない」として、応じませんでした。しかし、同理事は通告書の内容についてすら熟知しているとはとうてい思えない対応でしたので、組合は改めて河島学長の出席を要求しました。



薬学部の6年制に関する登載教員について

薬学部は平成18年度から6年制に移行します。移行にあたって文科省に出された教員登載名簿が7月11日に発表され、それによると現教員のうち組合員のみ4名がはずされていました。法律は組合員であることを理由にした不利益取り扱いを禁じています。また、大学院委員会で来年度の大学院担当教員として承認されていた教員が人事委員会決定事項として担当からはずされ、624日の大学院入試ガイダンスでは,該当教員教室が大学院生の募集をしない、と公表されて学生受け入れができなくなりました。この件について組合からの説明要求に対して、松村理事はひたすら明言を避け、この件は教育問題であり個人の問題であるから団交事項ではないとし、不明な点があれば、一人ひとり学長のところに行けばいいと主張して回答を拒否しました。組合は河島学長が教学の最高責任者として明快な説明をすることが必要だとして、改めてこの件に対しても、学長の団交出席を要求しました。

その他

組合は420日に平成17年度の組合要求書を理事長に出していますが、いまだに北元理事長は完全無視を続けており、改めて回答要求をしました。

学長らが組合員を突然呼び出して様々なハラスメントを行っているのを即座に中止するよう改めて要求しました。

法人理事会側の不誠実ぶりはさらに徹底したものになっています。組合執行部は地労委の活用を検討しています。組合員の皆さんの御支持・御支援をお願いいたします。