北陸大学教職員組合ニュース254(2007.9.21発行)



研究室使用復活


 組合ニュース253号でお知らせしたように、田村教授、ライヒェルト教授の地位保全仮処分申立は、810日に金沢地裁から、両氏の主張をほぼ全面的に認める決定が下されました。その後、決定の主文にある、地位保全と35万円の賃金仮払いは、仮払いについては35万円が決定通り824日に本人の口座に振り込まれ、地位保全については、831日に研究室の使用、Eメールアドレスの復活、駐車許可証交付が法人担当理事より確認されました。ただし、メールボックスについては、郵便物を手渡しする旨回答があっただけで、まだ開設されていません。研究室のネームプレートについても同様です。このようにまだ研究活動・教育活動における差別と障害が解消したわけでなく、両氏にとって厳しい状況が続くことになります。しかし、この組合員解雇問題に係わる裁判第1審判決言い渡しまで、とりあえず従前通り研究環境を利用できる状態になったことを両教授とともに喜び、さらなる前進を目指したいと思います。


解雇撤回要求署名および第2期

会員募集活動開始


 教職員組合は、これまで解雇撤回を団交等により要求してきましたが、仮処分申立によって、公的な力を背景として初めて、一歩前進を勝ち取ることができました。田村、ライヒェルト両教授は引き続き本訴の手続きに入りますが、それに呼応して、執行委員会は830日の会議で「田村・ライヒェルトを支援する会」と協力し合い、解雇撤回要求、第2期会員募集・募金活動、公正な裁判を求める署名活動を大衆運動的に展開していくことを決定しました。この裁判は、本人のためだけでなく、公正で活力ある大学運営を再構築するために大きな意味を持つと認識されるからです。6年制薬学部組合員外し問題については、残念ながら後期からの6年制授業担当は実現せず、現在中労委で係争中ですが、両事件の全面解決に向け、皆さまのご支援・ご協力をお願い致します。

 上記二つの活動の呼びかけ文は右ページおよび裏面に掲載します。

北陸大学田村光彰教授とライヒェルト・ルートの
解雇撤回要求賛同呼びかけ


 北陸大学は、平成19331日に田村光彰教授とライヒェルト・ルートを解雇しました。しかし、解雇には、正当な理由がありません。これは大学民主化を目指す教職員組合に対する攻撃の一環とも見られます。これより先、大学法人は薬学部の活動的組合員に対しても6年制薬学部からの排除を画策し実行したからです。

 法人理事会は、カリキュラムに介入し、始めに両教授の担当科目を奪い、次に担当科目がないことを理由に一方的に解雇を強行しました。両教授は、解雇無効確認訴訟のために金沢地裁に地位保全と賃金仮払いの仮処分を申し立てました。

 金沢地裁はこの解雇に対し、810日付で、「本件解雇は不当労働行為に該当するか否かを判断するまでもなく、合理的理由を欠き、社会通念上相当として是認することはできず、無効」と判断し、両教授の主張をほぼ全面的に認め、地位保全と賃金仮払いを命ずる、と決定しました。 判断理由は、両氏が終身雇用制の下で外国語学部・法学部のドイツ語及びその他の専門科目を担当していたことなどから、

 @両氏はドイツ語限定で雇われたのではない

 Aそもそもドイツ語廃止の差し迫った必然性がない

 Bドイツ語をなくすなら他の担当科目を検討すべき

 C終身雇用で雇っておきながら、経営上差し迫った事情もないのに、代償措置の協議もしなかった、というものです。

 地裁の判断は、解雇無効確認訴訟において覆るとは思えない明確なものです。この春石川県労働委員会が決定した薬学部教員に対する救済命令も、組合に対する嫌悪感と不当労働行為を明確に認定するものでした。

 私たちは、大学法人の措置を、ほとんど反論の余地がないほどに、明確に不当とする公的な判断が二つも立て続けに出された以上、理事会に対し、その重みを謙虚に受け止め、即刻両教授の解雇撤回を決断するように、別紙の通り要求したいと思います。ご賢察の上、是非ご賛同下さいますようお願い致します。


 なお、要求書の提出は、氏名公表をご承知下さった賛同者分のみとし、公表不可の方の分は人数を記載して提出します。


          平成19918

            北陸大学教職員組合

            北陸大学田村教授とライヒェルト・ルート教授の

            解雇撤回訴訟を支援する会

第2期支援会員募集



不当解雇撤回を訴える


 北陸大学は、平成19331日に田村光彰教授とライヒェルト・ルート教授を解雇しました。解雇理由は「担当する科目がない」から、と称しています。

 事実は違います。両教授はドイツ語を担当していました。ドイツ語には多くの受講生がいました。しかし、法人理事会は勝手な理由をつけて全学からドイツ語をなくしました。解雇するために作為的に担当科目をなくしたのです。そんなことは社会通念上許されるものではありません。そうでないと主張するなら、他科目の担当を配慮するのが当然です。北陸大学では、多くの教員が専門に近接するいろいろな科目を担当しています。実際、両教授も外・法学部でドイツ語以外に多くの専門科目を担当していました。つまり、どちらにしても北陸大学には両教授が担当し得る科目は存在するのです。

 それゆえ、両氏は金沢地裁に地位保全の仮処分を申し立てました。


金沢地裁が解雇無効と判断、仮処分決定!


 811日、金沢地方裁判所はこの解雇に対し、「本件解雇は合理的な理由を欠き、無効」と判断し、両教授の地位保全及び賃金仮払い等を決定しました。判断の根拠は、@両氏はドイツ語限定で雇われたのではない、Aドイツ語廃止の必然性がない、Bドイツ語をなくすなら、他の科目の担当を検討すべき、C終身雇用で雇っていながら、経営上差し迫った事情もないのに、代償措置の協議もしなかった、という4点でした。

 この決定により、教員側の主張を認め、法人理事会の措置を不当とする公的判断が立て続けに二つ示されました。この春、薬学部教員の差別・排除事件に対して、石川県労働委員会は、教職員組合嫌悪とそれに基づく不当労働行為と認定し、全面救済を命令したからです。高等教育という社会的責任を有する最高学府で、このような経営権を濫用する不当労働行為、不当解雇は、法的にも道義的にも絶対に許されないということです!

 田村、ライヒェルト両教授は、引き続き解雇無効確認訴訟を起こします。


「支援する会」会員募集:支援の輪を拡げよう!


 私たちは531日に「北陸大学田村光彰教授とライヒェルト・ルート教授の解雇撤回訴訟を支援する会」を立ち上げました。両氏の解雇撤回を勝ち取り、法人理事会の専横から教育・研究を守るために、多くの支援会員と訴訟維持のためのご寄付を募ります。今回は第2期募集です。頑なな大学法人相手に、訴訟終結までにはまだまだ時間と労力を要します。皆さまのご理解と暖かいご支援をお願い致します。

<参加呼びかけ人>

相沢一正(元村議)潮昭太(元大学教員・翻訳家)大瀧敏夫(金大名誉教授)岡田豊(僧侶)岡野浩史(大学教員)川井孝幸(卒業生)桐山典城(元大学教員)佐倉直樹(大学教員)櫻田芳樹(大学教員)島崎利夫(元大学教員)鶴園裕(大学教員)中崎温子(大学教員)林敬(大学教員)林秀樹(市民運動)半沢英一(大学教員)松井潔(市民運動)三宅祥隆(私大教連書記局)森一敏(市議)山口隆(市民運動)吉本武士(元父母の会)