北陸大学教職員組合ニュース No.101(1997.10.31発行)

 

第38回団交 

法人側の態度変わらず、前進なし 

先日の行政指導の説明会は何だったのか?  

 10月21日(火)、第38 回 団交が開催されました。10月15日から17日にかけての全学教職員に向けて、3月からの一連の行政指導の内容と法人理事会の対応についての中川理事の説明(会)が終わったばかりで、団体交渉にも誠意を持って応じるだろうと期待いたしましたが、相変わらずの問答であり、法人の姿勢は全く変わっていませんでした。しかも、これまでの団交で要求されていた指導内容を説明したのだから、組合は黙って理解、納得せよという態度まで見せました。

 

(1) 土日休日の週休2日制の完全実施に向けて、高倉理事が佐々木学長に口頭で、明年 度の時間割り編成などで考慮することの協力を要請したことが明らかにされた。また 完全実施までは、土曜日の職員の勤務を極力減らす方向で検討、実施するとした。

(2) 就業規則の改正で、第25条(停年制) の件については、労働協約の精神を無視して

 法人側が一方的に決めたものであり、組合としては認められないとの立場を再度主張

 した。また、過去の雇用契約の経緯を無視して実施すべきでないと抗議した。

(3) 先ごろ発表された文部省の平成8年度の私学補助金交付額で、北陸大学分が異常に

 低いことがわかった。その理由として、法人側は入学者の定員オーバーを挙げた。さ らにこのことについて、「入試委員会にも責任の一端がある」との含み発言をした。

 

 

薬学部助手・実験助手への「説明会」で中川理事、

     現在の経理を公開できない理由を説明すると約束?

 この団交で、経理の公開についての質疑中に、先日の薬学部助手・実験助手への説明会(10月17日)で、現在の経理を公開できない理由について、中川理事は「詳しい人に説明させることを約束する」と受け取れる発言をしていたことが、薬学部執行委員(助手)から明らかにされた。これに対し中川理事は、「意見を理事会に持って帰ると言っただけだ」と強弁したが、組合側の追及に、「理由を説明するかどうかを決めて、助手に報告する」と改めて約束した。しかし、この答弁中の法人側の発言は聞くに耐えないものであり、問題の重大性を全く認識していない非常識なものであった。本学理事達の無責任な実態をまたもや露呈してしまった。

 

 

<経理公開>

組合:中川理事がおっしゃった、経理を公開できない理由を説明できる方とはどなたですか。

中川理事:隣にいる財務担当の松村理事のことですけど。

松村理事:いやぁ、私だといわれても。こういうことは理事会として説明するということで

  すから。

組合:じゃ、理事会として説明できるのですね。

松村:経理を公開しないのは、本学の20年来の経営方針ですから。

組合:20年来の方針とは、どういうことですか。

松村:そういう伝統でやってきたものですから、開示せよと言われても。

組合:数年前までは、開示されていました。その伝統を破ったのは最近のあなた方ですよ。

松村:そういう意味では、経理はちゃんと評議員会で開示しています。

組合:評議員会では資料をちょっと見せて、すぐに回収しているじゃないか。

松村:いいえちょっとじゃありません、小1時間は見せていますよ。

組合:経理は秘密の事項ではなかったし、20年来の伝統でもなかったでしょう。

松村:そういうことじゃありませんで。

組合:公開しなくなったのは平成6年度の決算からで、ここ数年で方針が変わったわけです

  ね。どうしてですか。

法人:・・・・・(無言)

組合:中川さん、説明会での薬学部助手たちの要求にどのように対処されるのですか。

中川:これからゆっくり考えさせていただきます。

松村:中川理事の発言に、助手の方々が過大に受け取ったということも考えられます。

組合:理事会で検討すると言ったじゃありませんか。

中川:いいえ、理事会にそういう話しがあったことを伝えると言っただけです。

組合:伝えるというのはどういうことですか。

中川:助手の皆さんから出た発言を、できるだけ正確に伝えるということです。

組合:伝えたのか。

中川:理事会はすぐに開けるものじゃありません。

組合:伝えた結果をどういう形で助手らに報告するのか。説明会を開くとか。

中川:説明会とは言っておりません。どういう形になるかは、考えさせていただきます。

組合:約束したのでしょう。何もしなかったら、不誠実になりますよ。

中川:それは(約束したかどうかは)説明会のメモをみて、確認します。