「学生有志の会」が理事長退陣を要求する理由
 
北元喜朗理事長退陣の署名活動を始めた理由、つまり、なぜ理事長の退陣なのかということを、現在の北陸大学の根本的な問題とされている点を3つだけ取り上げて、説明したいと思います。
 
1、経理問題

  文部省からの2度にわたる「異例の」行政指導項目の1つでもありますが、未公開となっている平成7年度から平成9年度分の経理公開をするよう、理事会側に求めています。また、前理事長(現理事長の父親)への約3億円ともいわれる退職金の一部返還も求めています。すなわち、私たちの納めている学費や、税金がその財源となっている大学補助金が、一部の人達の私利私欲のためでなく、学生や教職員のために大切に使われるようになって欲しいのです。
 
2、学生の「表現の自由」に関する問題

  北陸大学には「表現の自由」がありません。学生が配布・掲示するビラは全て学生課の検閲を受けなければならない(「学則」にはないが、単 なる事務上の要望として、「学生便覧」に記載はある)ことはもちろん 問題ですが、「表現の自由」が侵された最も象徴的な事件が、理事長関与の「学生監禁事件」です。この事件は、自分達の教育環境をよくし ようとビラをまいた学生が、職員らによって7時間半監禁された事件です。
 この事件は、「表現の自由」の問題だけでなく、重大な人権侵害問題でもあると、私たちは考えています。なお、私たちが会としてメンバーの名前を明かさない(明かせない)のは、まさしくこの点に問題があるからなのです。
 
3、理事会と教職員との協働関係問題

理事会が教員の声を聞かないため、理事会と教員との意思疎通が円滑ではありません。学長選考をめぐる一連の混乱(裁判も行われている)がその代表的な例でしょう。また、職員に対しては、組合員に対する不当な配置転換を行ったり、金沢労働基準監督署からは改善勧告を受けるありさまです。
 
現在北陸大学で起こっている様々な問題は、経営者(理事会)側の体質に原因があります。私たち学生の、切実な要求をくみ上げていく場を作っていくためにも、北陸大学のこの体質を変えていかなければ、問題の解決は無理であると判断しました。つまり、理事長が大学を私物化し、独断専行を貫くと言うこの体質を変えるために、今回の署名活動を始めたのです。