(平成11年3月6日 北國新聞朝刊 第一社会面)

「圧力で辞退」と上申書 文部省へ北陸大学長選で教授側


北陸大の教授有志グループで組織する「正常化を願う有志の会」は5日、金沢法曹会館で記者会見し、
昨年12月に新制度で行われた学長選挙で、「候補者が理事長の圧力で辞退させられた」として、文部省に3日付で事実調査などを促す上申書を提出したことを明らかにした。
教授有志によると、教員の投票で多数を得た候補者が理事会投票直前に辞退し、理由として「理事長の圧力」を挙げたという。
この問題では、2月12日付で理事長あてに質問状を送ったが、返答がなかったため、3月1日付で抗議書を提出した。

訴え却下で控訴検討

北陸大の教授らが理事会決議の無効確認などを求めた訴訟で、金沢地裁の渡辺修明裁判長が5日、学長ら4人の地位不存在確認の訴えを却下し、慰謝料請求を棄却したことについて、原告側は記者会見で 「判決内容は形式的で実態や内容を判断しておらず、大変不満である」との見解を述べ、控訴するかどうか検討するとした。昨年12月に学長選出方法が選挙制に移行したことについては「実質的には目指す方向に向かっている」と評価した。
これに対し理事会側は、「判決で主張が全面的に認容された。今後は理事長次回・教学ともに力わ合わせていきたい」とする中川幸一専務理事名のコメントを発表した。


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