(平成12年12月22日 北國新聞朝刊)

教授が地位保全を申請へ 北陸大
 「退職」で大学側と対立


 北陸大の初谷良彦教授は二十一日,同大で記者会見し、退職願を出していた初谷教授の退職日を同大理事会が今月二十二日と決めたのは一方的で不当として、教授としての地位保全の仮処分を金沢地裁に申請する考えを示し、関係書類をを同地裁に提出した。
 初谷教授によると、北陸大法学部長だった今年八月、家庭の事情から法学部長を辞めたいと河島進学長に申し出たところ、「形だけの(教授の)退職願が必要」と言われ、日付を入れずに教授の退職願を提出した。同教授としては、少な<とも年度内は辞めるつもりはなかったという。
 初谷教授は二十一日の会見で、「今年九月、北元喜朗理事長から日本刀を突きつけられて教授を辞めるよう迫られ、先月、北元理事長を銃刀法違反罪で金沢中暑に告発した」と明かした。同教授によると、日本刀は美術品として登録されていたため、罪には当たらなかったという。


 大学側「正規の処理]

 これに対し、北陸大側は退職日を今月二十二日と決めたことについて「退職願に日付がなければ、退職日を理事会に一任したと考えるのは当然。冬休み期間中に後任選出などの準備を進めることができ、区切りが良かった。正規に処理しており、問題はない」(総務課)としている。
 河島学長は二十一日、記者会見し、初谷教授の退職決定の理由について▽事実無根の内容を司法機関に届け出るなど大学をひぼう中傷した▽休講も多く勤務態度が悪かった▽他大学移籍のための準備を進めていた−などを挙げた。



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