(平成13年1月17日 北陸中日新聞朝刊)


退職の北陸大前法学部長 地位保全の仮処分
金沢地裁決定



 北陸大学(北元喜朗理事長、金沢市太陽が丘)の初谷良彦・前法学部長の退職問題で、金沢地裁は16日、「年度途中の退職は教授、教育を受ける学生にとって不利益が大きい」などとして、3月末まで初谷氏の法学部教授の地位保全を認める仮処分を決定した。
初谷氏は8月末、北元喜朗理事長に法学部教授の辞職願を提出。昨年12月22日付の辞職を許可されたが、「辞職願は自分の意志に基づくものではなかった」として、教授職の地位保全を求める仮処分を申請していた。
 仮処分決定を受けて、初谷氏は「主張が認められうれしい。自分が担当する7つの講義について最後まで責任を持ちたい」と話した。また一部の学生は「最後まで初谷氏の授業を受けられるよう大学側に求めていきたい」としている。
 一方大学側は「地裁の決定は雇用契約上の地位を有することを仮に定めたにすぎず、授業担当や研究室の使用については必要を認めていない。授業担当については新しい態勢を継続したい。また雇用関係は既に終了したと考えており、法的措置も検討したい」と話している。


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