(平成13年1月18日 北陸中日新聞朝刊)



初谷教授が講義 学生100人超出席
北陸大、正規と認めず



 北陸大学(金沢市太陽が丘)の初谷良彦・前法学部長の退職問題で、金沢地裁から3月末までの法学部教授の地位保全を認める仮処分を受けた初谷氏は17日、同大学で外国語学部の日本国憲法の講義を開き、学生100人以上が出席した。一方、河島進学長は「裁判所の決定は初谷氏が授業担当する必要を認めていない。既に新しい授業担当を決めており、初谷氏も出席した学生もおかしい」としており、大学側が正規に認めない講義が開かれる異常事態となった。
 初谷氏によると、同日、本来自分が担当していた3限目の法学部の憲法の講義に出ようとしたが、大学側が拒否、別の助教授が講義をした。ところが、4限目の日本国憲法は助教授が2月以降に講義を行うよう変更したため、初谷氏が講義を始めたという。
 講義に出た学生の一人は「大学側は学生の学ぶ権利を認めていない。初谷氏の講義を聞きたかったので、自分は出た」と話していた。


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