(平成13年1月26日 北陸中日新聞朝刊)



前法学部長また提訴 北陸大退職問題
200万円の慰謝料求め 金沢地裁


 北陸大学(金沢市、河島進学長)の前法学部長・初谷良彦氏の退職問題で、初谷氏は25日、「大学で法学部長退任、教授退任の話をした際、北元喜朗理事長から日本刀を突きつけられた。それは大学の不法行為であり、精神的なダメージを受けた」として、学校法人北陸大学を相手に、200万円の慰謝料を求める訴えを金沢地裁に起こしたことを明らかにした。
 訴状によると、初谷氏は昨年9月14日、大学の理事室で北元理事長に日本刀を突きつけられ「学部長はいつやめるのか」「教授もやめなさい」などと退職を迫られた。その際、理事長は大学に保管してある日本刀を秘書課長に運ばせた。これらは大学の不法行為だとしている。提訴は24日。
 金沢市内で記者会見した初谷氏は「大学側の自浄能力に期待してきたが無理と判断した。大学側が私の学内への立ち入りを禁止する張り紙を出したり、18日にあった学生に対する説明会でも、大学職員が学生の一部を部屋に入れないようにしたりするなど、大学側には学生の学ぶ権利を侵す反教育的な姿勢が見られる」と話した。
 同大は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。
 初谷氏は昨年12月にも、北元理事長を相手に200万円の慰謝料を求める訴訟を同地裁に起こしている。第1回口頭弁論は26日。また同氏は、同地裁から今月、法学部教授の地位保全の仮処分を受けている。

 

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