(平成13年2月7日 北陸中日新聞朝刊)



北陸大学退職問題 運営体制是正を
5教授 文部科学省に上申書


 北陸大学(北元喜朗理事長、金沢市太陽が丘)の初谷良彦・前法学部長の退職問題で、法学部と外国語学部の教授5人が6日、同市内で会見。今回の退職問題をめぐる大学側の対応に抗議し、文部科学省に対し、大学側の運営体制を是正するように指導を求める上申書を提出したことを明らかにした。
 会見したのは、法学部の島崎利夫教授ら5人。5人によると、初谷氏の昨年12月末での退職が決まった後、「学期途中での退職は学生の学ぶ権利を侵害している」と再三にわたり、対応策を図る法学部教授会の開催を求めたが、約1カ月間、開かれなかった。
 さらに、初谷氏の辞職決定を受けた後任の担当者の決定には、教授会を開かず、教授による郵便投票で決めたといい、5人は「本来教育の問題は教授会で決めていくべきなのに、理事会の意向が反映され教授会が正しく運営されていない」として、1月上旬に同省に上申書を出したという。
 また初谷氏の講義の成績評価について、受講生から「大学側が決めた新担当ではなく、初谷氏に成績評価してほしい」との声が強いといい、「学生の意向が反映されるよう今後の行方を見守っていきたい」とした。
 一方、これまで大学側は初谷氏の学期途中の退職を「大学の運営に混乱を与える言動があった」と説明。初谷氏の講義り成績評価については「初谷氏と新担当の評価を合わせて決めることになる」としている。


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