(平成9年4月1日 朝日新聞)

 

理事会側、新学長選ぶ

佐々木氏きょう就任

教員グループ反発

 

学長の選出方法をめぐって理事会と教員グループが対立し、理事会が元亜細亜大学長で国際政治学者の衛藤瀋吉氏(73)の学長人事を白紙撤回した私立北陸大学(金沢市)理事会は31日、任期満了で退任する久野栄進学長の後任に、佐々木吉男同大法学部長(69)を選んだと発表した。4月1日に就任し、任期は4年。

理事会は現行の学長任用規定に基づいて学長を選んだことについて「ルールに従って問題を解決することこそ私学の本質だ。司法やその他の機関に学長選任の解決をゆだねることは自治の放棄であり、自己否定につながる」と説明。教員グループはこの決定に反発、学内はさらに混迷を深める様相だ。

佐々木氏は大阪大学大学院修了。島根大助教授、金沢大法学部長などを経て1996年から現職。92年から石川県選管委員長を務めている。