(平成10年2月20日
北陸中日新聞朝刊 第2社会面)
北陸大
理事長退任求め署名 681人分学生が文相に提出
北陸大学(金沢市太陽が丘)の学生有志2人が19日、金沢市内で記者会見し北元喜朗理事長の退任を求める学生681人の署名を町村信孝文相あてに郵送したことを明らかにした。北陸大では学長選出をめぐって教員が理事会を提訴するなど混乱が続いているが、学生側がこうした行動を起こしたのは初めて。
署名では、1994年に大学職員が学生を監禁したとされる事件の事実関係の公表・謝罪や、大学経理の公開、学費の減額などを要求。学生約20人が1月中旬から署名を集めた。
北元理事長にも退陣要求書を送ったとしている。
会見した学生の一人は「理事長は監禁された学生を『放学』という言葉で脅した。学生の自治会活動もない。理事会が独断専行している体質を変えたい」と主張。今後は学生の過半数の2000人の署名を目指すとともに、教員とも連携したいとしている。
これに対し中川幸一・同大専務理事は「要求書が届いたかどうかは確認していない。いきなり記者会見したのは乱暴な気がする」と話している。