(平成10年2月22日 朝日新聞朝刊)


理事長退陣求め署名 文相へ

北陸大(金沢市)の学生有志が21日までに、大学での表現の自由や経理の公開などを求め、北元喜朗・同大学理事長の退陣を求める署名を文相に出した。文部省学校法人調査課は「聞いたことがない事態だ。署名を見て、学校法人側から事情を聴きたい」としている。

署名は今年1月から集め、提出したのは、全3学部の1−4年生681人分で、全学生の約6分の1。理事長にも退陣の要求書を郵送したという。

学生有志の代表は署名に踏み切った理由について「学生のための教育体制を確立するには、教職員らの意見を取り入れずに独断専行を続ける理事長の退陣を要求するしかなかった」などと話した。

これに対し、中川幸一・同大学専務理事は「大学と話合いをすることなく、いきなり署名活動に訴えるのは乱暴かつ非常に残念だ」とし、「書面を見たうえで、学長を中心に対応を考えたい」と話している。


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