(平成10年6月6日 読売新聞朝刊 金沢版)

 

学長選出経緯などについて証言 北陸大学の民事訴訟で原告側証人

 

北陸大学(金沢市、北元喜朗理事長)が教授会の審議を経ずに学長を選出したのは学校教育法に違反するなどとして、教授有志らが同大を相手取り、意思決定機関の理事会決議の無効確認を求めていた民事訴訟の口頭弁論が5日、金沢地裁(渡辺修明裁判長)で開かれ、原告側証人で同大の土屋隆名誉教授(66)が、学長選出の経緯などについて証言した。

土屋名誉教授は、「理事長らは、教授会での審議を必要としていた学長らの選出規定を勝手に何度も変更したうえ、教授会での選挙を経ずに学長らを選出した」などと証言。

規定の変更理由についても、学校側の説明は一貫していないと指摘した。

土屋名誉教授はまた、「意中の人物だけを選ぼうとする姿勢を見ると、大学の私物化をはかっているのではと疑わざるを得ない」と、理事会の運営方針を批判した。