(平成10年12月15日 北陸中日新聞朝刊 第二社会面)

北陸大理事会 新学長に河島氏
教員ら選挙 事実上逆転


新学長を最終的に決定する北陸大(金沢市)の理事会は14日開かれ、理事らが推す元薬学部長の河島進氏(56)を新学長に決めた。教員有志から推され、12日の専任教員による選挙で河島氏を上回った法学部長の初谷良彦氏(57)は「理事会決議で翻されれば、さらに混乱を深める」として、理事会に先立ち候補辞退届を提出。
教員による選挙としては事実上、逆転した結果となった。
理事会では、理事10人のうち9人(委任状1人)が出席。投票の結果、河島氏が過半数を得た。任期は、来年1月1日から4年。佐々木吉男現学長が新学長就任まで留任する。
河島氏は「理事会と教授陣のパイプ役をつなぐのが就任後の第一の仕事」と話した。
河島氏は、昭和41年、金沢大薬学部を卒業、同大がん研究所付属病院薬局長などを経て、52年、北陸大薬学部に講師として赴任。5年から9年まで薬学部長を務めた。専門は薬剤学。
同大の学長選出をめぐっては、教員有志が佐々木現学長らの地位不存在などを理事会側に求めて金沢地裁で争っており、15日には結審する。

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