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平成9年2月15日

 

欺まんと矛盾に満ちた自主選挙

 世話人が主張する選挙の主旨が一転

 教員有志有志、自ら「実効性があるとは考えていない」とする学長候補者自主選挙の公示を2月13日に行いました。教員有志は、一見もっともらしい理由を種々掲げてこの自主選挙を正当化しようとしていますが、既に本学学長任用規程による次期学長が決定している状況の中で、自他ともに実効牲がないと認める自主選挙で学長候補者を選ぶこと自体、学内の秩序を乱し、大きな混乱を生じないはずはありません。自ら実効牲がないとする学長候補者を正当な学長候補者であると主張すること自体に矛盾があり、また学長侯補者自主選挙の目的についての教員有志の主張は、1月の時点と2月に入ってからでは根本的に大きな食い違いがあります。

 教員有志世話人は、1月13日付で教具に配布した「北陸大学学長・学部長族補者選出規程提案趣意書」において、「今こそ、理事会によって一方的に選任される学長ではなく、教学の意志形成をリードし、理事会に対しては対等の立場に立って学長の職務を遂行できる、大学の真のリーダーをみんなで選ぶべきときです」としています。また教貞有志世話人がこの提案趣意書とともに配布した「北陸大学学長候補者選考規程(案)」の中の(報告・公示及び任命申請)第9条に、「選挙管理委員会は、投票の結果を直ちに教授会及び理事会に報告・公示するものとする.これを受けて、教授会は速やかに理事会に任命申請を行うものとする」とあります.これらの記述には、教員有志が自ら選ぶ学長候補者を正規の学長として理事会に任命させようとする意図がはっきり表れています。つまり、学長候補者自主選挙に実効牲をもたせることを明確に主張しているのです。

 ところが、学校法人が教員有志世話人に発送した通告書に対する2月10日付の教員有志世話人の抗議文では、「私たちは、もともと自主選挙に『実効性』があるなどと考えていませんし、まして、4月からの2人学長などを意図しているわけでもありません」とあり、さらに「大多数の意思によって、『学長候補者』を選出しようとしているだけです」とあります。これらの記述では、教員有志自らが学長候補者自主選挙の実効牲を否定し、あえて学長候補者を選ぶことだけを自主選挙の目的であると強調しています。

 このように学校法人が通告書を発送した時期を間にはさんだ1月と2月の教員有志世話人の主張を対比させると、際立つ変化が浮き彫りにされます.全ての教員各位に呼び掛けて自主選挙運動を展開しながら、その過程において自ら教学の最高指導者候補を選ぼうとする選挙の主旨が一転するというのは、一体どういうことなのでしょうか。しかも、現在進められている自主選挙運動は、実効性を明確に主張する規程に則っているはずなのに、

選挙運動を推進する教員有志世話人は、実効牲を否定するという大きな矛盾を抱えています。こうしたことは、無責任を通り越した欺まんであり、教員各位を愚弄するものにほかなりません。

このように欺まんと矛盾に満ちた学長候補者自主選挙を強行すれば、本学を未曾有の混乱に触れることは再三述べたとおりであり、改めて教員有志世話人ならぴに教員各位の良識に訴えるものです。

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